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遮光カーテンの隙間から差し込む日差しで目を覚ます。
薄く開いた瞼に最初に映るのは少し疲れた綺麗な寝顔。
久し振りだったからちょっと無理させたかな?
反省も込めて細い腰を抱き寄せる。
長い前髪をちょっとだけ退けてまだ閉じたままの瞼に口付ければ
長い睫が揺れて茶色い瞳に俺が映った。
「おはよ。」
「早いですね。何時ですか?」
問い掛ける口調はまだ覚醒してなくていつもより甘い。
いつも俺より早く起きてるからこんな寝起きの声を聞けるのもいつぶりだろう?
「時間は気にしないの。せっかくのオフなんだから。」
サイドテーブルに伸ばしかけた手を掴んで俺の腰に回させる。
一分でも一秒でも離れるなんてもったいない。
「そうですね。時間なんか気にしちゃダメですね。」
同意して抱き着いてきた温もりを抱き締める。
少しだけ君より早く起きた朝は
普段見れない可愛い寝顔や寝起きの甘い声が聞けるから幸せ。
「今日はこうやって過ごそうか?」
「クスッ、良いですね。」
甘い一時の始まり。
君に出逢えた事を神様に改めて感謝した。
fin.
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