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数年前まで正樹はバンドをやっていた。
バンド名はSLAM。正樹はギターボーカルだった。地元の専門学校の在学中に結成し、将来はプロになると誓っていた。
しかし正樹の夢とは裏腹に他のメンバーは、その気はなかったらしく普通の会社に就職を決めた。
正樹は卒業後、実家を出て一人暮らしを始め、コンビニのアルバイトをしながら、メンバーはサラリーマンをやりながらバンドを続けていたがメンバーの一人が会社とバンドの両立は無理と言い放ち、SLAMは解散した。その後も正樹は新たなバンドを結成する為、動いたが何一つ手応えがなかった。
そして正樹はバンドで食べていくのに見切りをつけた。
ならばせめて音楽の仕事をしよう。そう思い、辿り着いたのが「Power Record」だった。
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