品川事務所

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  携帯が振るえた。 鈴木課長だ。 「桐谷、お疲れ。うまくいってる。二時まで何もなければ上がっていいぞ」 「はい、お疲れ様です」 課長も徹夜明け。 声がガラガラだ。 コーヒーを飲み、コンビニ弁当を食べる。 あまりの虚しさで食べなれた弁当もマズく感じる。 悶々と、むさぼり食べた。 十一時を過ぎた。 沙織、日吉に着いたころかな。 とりあえず、二時まで溜まった仕事でも片付けておくか。 見積書の整理、提案内容の確認、価格の確認、名刺の整理・・・・・・。 金曜のイヴには残業しないように、出来るだけのことをしよう。  
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