日吉

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  どれからいこう? 沙織はこっちをジッと見ている。 「はやく。食べてみて」 まずは、スープから。 旨い。 トロトロなかぼちゃ。 かぼちゃの甘みを壊さない塩梅が絶妙。 「うめー。これ自分で作ったの?」 沙織はニコニコした。 「うん。ミキサー使って」 ミキサーか。すごいな。俺は触ったこともない。 「沙織、料理、得意なの?」 「うーん、得意ってほどでもないけど。普通じゃないかな」 うーん。俺は得意なんだと思うぞ。 旨いもん。 「ね、ワイン煮、食べて」 「うん」 うーん。ホテルの飯みたいだ。 肉が箸で崩れる。 「すごいね。これも自分?」 「うん。二日前からワインに漬け込んで三時間煮込んだ」 手間隙掛かっている。      
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