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『コウちゃん、あのね、これ半分あげる!』
何の偽りも、計算もない笑顔。
彼女の笑顔に何度救われただろう。
彼女と出会った頃、俺は母親と暮していた。
物心ついた時には、すでに両親は不仲で、いつも家には何とも言えない空気が漂っていた。
俺が小学校に上がったのを機に、両親は離婚。
俺は母親に引き取られることになった。
最初は穏やかな日々が流れていたんだ。
親父がいないのは寂しいけど、母さんが笑う顔を見るのは嬉しかった。
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