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にこやかに笑い、優子は黙ったまま待機していた勝の手を取る。やはり昨日と同じように扉を作り、帰っていった。勝のあの能力、戦闘には使いづらいが、非常に便利そうなのでうらやましい。宗則はしばらく優子達が消えたあとを見ていたが、首を曲げて千束に向き直った。
「それで千束ちゃん、いつどいてくれるのかな?」
「だからちゃんと勝つまではどかないって」
宗則の胸倉を掴む。宗則は慌てたように手を振った。
「ちょ、ちょっと、千束ちゃん!?」
「別にもう殴ったりしないって。――大人しく脱がされればいいと思うよ?」
「いや、オレ脱がされるより脱ぐ方が好きなんだけど!」
「そう。あたしは脱がれるより脱がす方が好き」
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