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「……宗則、どこら辺に力集まってると思う?」
「分かるならこっちが聞きたいよ」
「だよね」
分かれば楽なのだが。軽くため息をついて硬めの腹に触れた。宗則の背筋が跳ねる。
「……っ」
「宗則って鍛えてるの?」
「まあ、人並み程度には……ところで千束ちゃん、さっき何か盛った?」
不思議な質問をしてくる宗則に首を横に振って答える。そんな、何かを飲ませたりするような暇はなかったし、変な薬を手に入れようと思っても大体優斗に先読みされて止められる。宗則は首をかしげた。
「……とりあえずあんまりベタベタ触らないでくれると助かるかな」
「無理」
「ですよね……ああもう、好きにしたらいいと思うよ」
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