第十章

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「それじゃ、案内してね、まーちゃん!」 リオンはニコニコと笑い、まーちゃんの喉を優しく撫でた。 それに応える様に、まーちゃんは一声鳴いて飛び立つ。 リオン達は、のんびりとした足取りで歩き始めた。 「ふむ…予想外な事はあったが、まぁ許容範囲内だな」 ゼネス、ユリアと共に川沿いを歩きながら、ディナンは呟いた。 その手には、既に仕留めた魚が数匹。 「ま、楽勝ね。"私達は"」 「それは当然として、向こうは大丈夫だろうか」 ディナンは特に心配する様子もなく、独りごちる。 「リオンがいる。心配無用」 ゼネスは揺らがない口調で言った。 「へぇ…。あんたがそんなに信用してるなんて、そのリオンって奴はどんな奴なのよ?」 ユリアは驚愕してディナンに訊ねた。 「不思議な奴だ」 「答えになってないわよ」 ユリアはジト目でディナンを睨む。 「否定はしない。 だが、実力は中々いい線をいっている」 ゼネスも重ねて言った。 「そぅ…、それは楽しみね」 ユリアは鮮やかに笑った。 .
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