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「それじゃ、案内してね、まーちゃん!」
リオンはニコニコと笑い、まーちゃんの喉を優しく撫でた。
それに応える様に、まーちゃんは一声鳴いて飛び立つ。
リオン達は、のんびりとした足取りで歩き始めた。
「ふむ…予想外な事はあったが、まぁ許容範囲内だな」
ゼネス、ユリアと共に川沿いを歩きながら、ディナンは呟いた。
その手には、既に仕留めた魚が数匹。
「ま、楽勝ね。"私達は"」
「それは当然として、向こうは大丈夫だろうか」
ディナンは特に心配する様子もなく、独りごちる。
「リオンがいる。心配無用」
ゼネスは揺らがない口調で言った。
「へぇ…。あんたがそんなに信用してるなんて、そのリオンって奴はどんな奴なのよ?」
ユリアは驚愕してディナンに訊ねた。
「不思議な奴だ」
「答えになってないわよ」
ユリアはジト目でディナンを睨む。
「否定はしない。
だが、実力は中々いい線をいっている」
ゼネスも重ねて言った。
「そぅ…、それは楽しみね」
ユリアは鮮やかに笑った。
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