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リオンに割り振られた教室は、特待生のみのSクラス。
このクラスが、唯一貴族と平民が一緒のクラスだ。
その他はA、B、Cクラスが貴族。
D、Eが平民クラス。
この学園は全寮生で、男女別々の建物になっており、校舎の両脇に聳え立っている。
寮は2人づつで相部屋。
勿論、貴族は貴族と。平民は平民と、となるが。
「はぁ…」
リオンは教室に入ってすぐに、嘆息した。
席は自由の様で、一番後ろの窓際を陣取った。
リオンが嘆息した理由は、貴族からの差別的な視線だった。
「何で平民なんかが、同じクラスにいるのよ」
「偉そうに。立場わかっているのかしら」
等々。
人の感情や思いに敏感な質のリオンは、それを犇々と感じ、苦笑を浮かべた。
(ほとんど貴族が多いなぁ、今のところ僕だけだし)
リオンは教室から視線を外し、窓の外に目を向ける。
暖かな日差しが、沈んだ気持ちを浮上させてくれた。
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