夢への一歩

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………どうしたら、ノビのあるストレートが投げれるんだろ。………右手は利き手じゃない。………利き手ならもっとスムーズに。………ん?………『利き手なら』………。 「では質問ある人!」 教室で先生が授業でわからないところはないか確認した。 「はい!」 「はい!新垣君!」 「どうやったらいいボールが投げれますか?」 教室には「またか。」という空気が流れた。 「あ、新垣君!今は算数の授業中です!野球のことは聞いてません!」 教室に雷が落ちた。 「す、すいません。」 「今日、これで3度目ですよ?反省しなさい!」 「はい。」 「おい!翔!おまえ、なんかこの頃変だぞ?」 話しかけたのは後ろの席の佐藤怜斗(さとうれんと)同じく東松島フェニックスのチームメイト。ポジションはサード。 「そうか?」 「うん。おまえ変だよ。話しかけても野球のことばっか。授業中もボーッとしてるし。どっか具合悪いのか?」 「うんうん。大丈夫。気にしないで。」 「ならいいけどよ。」 ………さすがに怜斗に野球の神様の話ししても信じてもらえないだろーし。
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