究極のネタ探し

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「おい!春川!新しい記事のネタ見つけたか!?」 そう朝から怒鳴るのは阿佐川出版社の編集長である松下隼人(マツシタハヤト)だ。 出版社のエースでもあって、松下さんが編集長になってから出版社の業績はとてつもなく伸びた。 「う~…いや、まだです…」 「バカやろう!!何ちんたらちんたらしてんだ!!」 「まだ題材が決まってなくて……」 と、言いながらキーボードを叩く。昔、憧れた姿も今はこんなもんだ。 「ホント、お前は何やっても駄目だなぁ。恋愛でもな ボソッ」 ぶっ飛ばしてやりたいが相手は上司である編集長、そんなことはしない。 「余計なお世話ですよ!」 「まぁ、期限内にするように頑張れよ」 俺の肩にポンッと手を置いてから自分の席に戻って行った。
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