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出版社の地下にある駐車場で、お気に入りの車に乗り込み、キーを回してエンジンをかける。
「ずいぶん寒くなったなぁ。いやだいやだ」
首を振りながら呟く。
寒いのは大嫌いだ。
小学校の頃、雪が降ったら休むぐらいだった。
それほどまでに寒さが嫌いだ。
軽やかにハンドルを回して道を進む。
「山奥にあるんだな…初めて来たよ」
すると、翔の目にあるものが映る。
「何あれ?ETM?んなわけないか」
翔の目に映ったのは高速道路の料金所のようなところだった。
とりあえず、バーが閉まっているのでブレーキを踏み、停止する。
窓から中を覗くと人がいる気配がした。
「すいませーん。誰かいますかー?この先に行きたいんですけどー」
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