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「謝ってばっかで理由が分からん。
コッペ・・・ゲフン、説明を要求する」
下げた頭をやっと上に持ち上げた目の前にいる白髪の老人、自称かみさまが言い訳を口にした。
「あの犬はワシの飼っている地獄の番犬ケルベロス、略してケロちゃんの頭を分裂・分解・除去して燃費の良い物に変えようとしたら、頭の1つを人間界に落っことしてしまってのぅ」
「生物を勝手に弄るな!全世界の動物愛護団体に謝れ!!」
言い訳を許したのが間違いだった。
「・・・人間界からばれぬようにその辺にあった形を利用してトラップを作ったのじゃ」
「どうせなら中身が見えないものでトラップを作れよ!
あれはどう控えめに見たって悲哀の念を感じざるをえんよ!!」
「だからすまないと言うとるのじゃ!!」
「何で逆切れ!?」
「しかも死ぬ前から!!」
「あの声お前だったのかよ!?」
そう、俺はこのばかみさまの所為で死んでしまったのである。
・・・しかもそれは死ぬ前から決まっていた。
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