序 章 静かなる大地

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俺には、その涙の理由が分からなかったので、それ以上何も語れなかった。 少女は、落ち着いたのか涙を腕で拭くと、 「ねぇ、おじさんに付いてって良い?」 と尋ねてきたので、 「…そうだな、ここで女の子一人にするのも危険そうだ!」 と言って、腰の銃を手に取り、少女のコメカミ辺りを狙って鉛玉を放った。 すると鉛玉は少女のコメカミを紙一重に避け、そのままの軌道を維持して、後ろの人影に当たった。すると、後ろから 「ぐっ…」 と声と共に、その人影がドサッと倒れていくのが見える。
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