幼い天使

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母は、私が中学1年生の時に旅行バックを片手に出て行った。 私は今でも覚えているのが母が車に乗り込んで駐車場から出る時に慌てて裸足で母を追いかけていた事。 住宅地にも構わずに「お母さ~ん、待って!置いて行かないでっ!」 って泣きながら大声で車を追いかけたの。 でも母は私も見ずに猛スピードで去って行ってしまった。 私は、それまでは声を押し殺しながら泣く子供だったけど、その時は声が枯れるまで大声で泣きながら家に帰った。 生きる事が急に恐ろしい行為にも思えた。
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