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続・血まみれの天使
母は、また私を置いて出て行ってしまった。
もう裸足で追いかけたりもしなかった。
あの玄関に立っていた男を無言で見に行った。
私は、何も話さずに、じっと冷ややかに、そして睨みつけて、そのまま、父の所に行った。
父はリビングのソファーで、グッタリと肩を落としていた。
私は涙が止まらなかった。
なんで私の母親は、あんなにも非常で残酷なんだろうか?
お父さんに初めて「離婚しなよぉ~っ!」って泣きながら言った。
それなのに、お父さんは何故か離婚だけはしなかった。
ずっと疑問だったけれど父は「お母さんは今は少し精神が病んでるだけだよ。すぐに昔の、お母さんに戻るさ」
って、自分自身に言い聞かせる様に、いつも私や姉に言っていた…。
《もう昔の様に戻る事》
なんて私達、姉妹は諦めていた。
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