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――――――
スフィア・エリフォス・クレス
九歳
レイア・エリフォス・クレス
七歳
この二人が翔に初代と名乗った『最初の人』に出会ったのは、西の大陸トリアーデに冬が訪れた頃であった。
初雪に覆われた街の郊外で、寒さに震え宛もなくさ迷う幼き姉妹の前に男が一人、優しげな微笑みを携え、言葉を掛けた。
「私と一緒に来ませんか?」
差し伸べられた手は大きく、暖かく、姉妹がその手を掴むのに、時間は掛からなかった―――
これはスフィアとレイア。二人の姉妹が『最初の人』に出会うまでの、何処にでもあるようで、何処にでもないような、人生のお話。
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