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「ん?覚えてないのかい?まぁ無理もない、あれだけの衝撃を受けたんだからね。」
さっきからこのイケメンさんは何を言ってるのだろうか?衝撃って何の話しだ?
そんなことを考えているとどこからかマイクを取り出し
「あーあー、よしスイッチ入ってるね。おほん、それでは私が君が何故ここに来たのかを教えよう!!」
すごい張り切って喋り始めたよ。形から入るタイプなのかなこの人は、見た目はクールそうなのに残念だ。
けど、俺も実際なにがなんだかわからないからな。この状況を教えてくれるならちゃんと聞こうかな。
それにこの人からは悪意が感じられないから、信じてもよさそうだ。
多分……
「しかし君は不思議な少年だね。こんな訳の分からない場所に気がついたら居たというのに顔色一つ変えないなんて」
本題にはまだ入らないのかな?それならマイクのスイッチ切ってくれないかな。耳に響くから。
それにこれは、ただのポーカーフェイスです。常日頃どんな状況になってもいいように妄想してる俺でも、これには内心少しパニックだから。
「けれど、そんな君なら自分が死んでしまったこともすぐに受け入れられるかな?」
…
…はい?
唐突、かつ衝撃的な言葉だった。それはどこか悲しい声色であった。
男の言葉をすぐに理解することは今の翔には難しすぎた。
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