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「森澤・・・ハナさんってあなた?」
ハナは自分の名前を呼ばれた気がしたので振り返った。
(えっ・・?誰・・?)
そこには自分よりクラスが上の先輩らしき5人の女子生徒が立っていた。
「あのぉ・・私に何か用ですか?」
「あなたとお話したいなぁって思って・・・駄目かしら」
その女子生徒はいかにも男子に人気がありそうな可愛い系の女子だった。
「そんな!駄目だなんて事・・・!すごく嬉しいです。」
(私なんかに話かけてくれるなんて優しい人だなぁ)
「私あなたに話があるの・・・。言いづらい事だから、場所を変えて話たいのだけど。。」
(こんな可愛い先輩の言いづらい話ってなんだろ。。恋の悩みとか?)
だが、連れてこられたのは生徒が使用しない職員用の女子トイレ。
(女子トイレで何の話が?)
次の瞬間だった―
女子生徒の1人が
ハナの肩を足で蹴った!
ハナはよろけて壁に寄りかかる形になった。。
バンッと大きな音を立てて、その可愛い系の先輩が壁に手をやった。
そしてさっきの可愛い感じの雰囲気は
もう消えていた。
「あんた何様?雷斗様と親しげに話してさ!ムカつくんですけど!!」
「あんたリリカ様に選ばれた女王候補だからって調子コいてんじゃねーよ!」
「え・・・?それ、どういう意味ですか?
私が選ばれたって・・勝手に選ばれたんですか?!」
「やばっ!言っちゃいけなかったんだった・・・・!と、とにかく雷斗様には近ずくんじゃないわよ!いいわね!」
女子の集団は走り去っていった
(まさか私の知らない所で勝手に候補にあがって決まってたなんて・・・!)
ハナはリリカに怒りを覚えたのだった―
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