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あまりに意味が分からなくて、ぼくは気がヘンになりそうだった。ぼくはさっきまで、間違いなくトキワシティのポケモンセンターにいたはずなのに。絶対に、間違いなく、トキワシティのポケモンセンターにいたはずなのに。
ぼくが今いるのは、紛れも無くニビシティだ。周りの風景もそうだし、看板を見ても……
(……あれ?)
ぼくはふと、看板に目を止めた。そこには、こんなことが書かれていた。
「ぜんりょくをつくしたんだ。くいはない!」
……街の案内が書かれているはずの看板には、まったく意味の分からないことが書かれていた。それが余計に薄気味悪くて、ぼくには訳が分からなかった。
だから、ぼくはわざと大きめの声で、
「街の看板にいたずらするなんて、ひどい人がいるんだなあ」
そんなことを言って、この意味の分からない言葉を、落書きにしてしまうことにした。そうだ。こんなことになったのは、きっと誰かが落書きをしたからに違いない。そう思うと、ぼくは少し落ち着くことができた。
(まったく、ひどい人がいるんだなあ)
そう思って、ぼくはもう一度看板を見てみた。それが落書きであることを、もう一回確かめておきたかったのだ。
ぼくは、看板の正面に立った。
「それいじょう もちきれませんね。いらないモノを せいりしてください」
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