一章~少女決闘者と雷龍~

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少女はディスクを構え、叫んだ。 「私のターン!ドロー!」 少女がデッキからカードを引く。その動作さえ僕には美しく感じた。 「手札から沼地の魔神王を発動します!魔神王を捨ててデッキから融合を手札に加える。」 少女は魔神王を墓地に送り、デッキから融合を手札に加える。 「さらに手札のサンダードラゴンの効果!サンダードラゴンを捨てて、デッキからサンダードラゴン二枚を手札に加える。」 また少女は手札を墓地に送り、デッキからサンダードラゴン二枚を手札に加えていく。 「なにをする気かしらねぇが、俺たちにゃ勝てねぇよ!!」 大柄な男が少女に吠える。 「手札の融合を発動します!サンダードラゴン二枚を融合!」 少女が融合を発動した瞬間に、手札から二体の龍が現れて混ざりあって行く。 「力を貸して!双頭の雷龍!!」 そして混ざりあった場所から電気を纏った巨大な龍が出現した。 双頭の雷龍 ATK2800 龍の電気は周りに当たると本当に火花が散っている。 「なんだ…それは…マジで実体化してんのかよ…」 ゴロツキどもは信じられない物を見ているように固まっている。 かくいう僕も同じように固まって動けなかった。
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