0人が本棚に入れています
本棚に追加
髪でよく見えないけど、綺麗な青がチラッと見えた。
アクセサリーなんかしてなかったよなと思って、
髪をかき分けたら、
「あ!」
驚いた私はIくんの背中から離れ、水溜りの中に落ちた。
ただの大きな水溜りのはずなのに、体が全部水の中に、一気に沈んだ。
水の中は真っ暗で、服は水を吸い重く、泳ぐことができない。
死ぬ。もうわけわかんない。
だってIくんの首の青、
鱗だったんだもん。
クラスメイトのIくんは、とても綺麗な髪をしている。
いつも机に突っ伏し寝ているのに、誰からも注意されない。
私は彼に出会って1年経った今、初めて声をかける。
「ねえ、いつもよく寝てるよね。寝不足?」
「君に声をかけられるの、待ってたんだよ」
「え?」
最初のコメントを投稿しよう!