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髪でよく見えないけど、綺麗な青がチラッと見えた。 アクセサリーなんかしてなかったよなと思って、 髪をかき分けたら、 「あ!」 驚いた私はIくんの背中から離れ、水溜りの中に落ちた。 ただの大きな水溜りのはずなのに、体が全部水の中に、一気に沈んだ。 水の中は真っ暗で、服は水を吸い重く、泳ぐことができない。 死ぬ。もうわけわかんない。 だってIくんの首の青、 鱗だったんだもん。 クラスメイトのIくんは、とても綺麗な髪をしている。 いつも机に突っ伏し寝ているのに、誰からも注意されない。 私は彼に出会って1年経った今、初めて声をかける。 「ねえ、いつもよく寝てるよね。寝不足?」 「君に声をかけられるの、待ってたんだよ」 「え?」
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