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しばらく話をしていると、住田が立ち上がった。
「充、ありがとう。後はゆっくり休みなさい」
玄関に向かう住田を見て、充は慌てて、住田を追った。
「僕は大丈夫ですから。まだ、ゆっくりして行ってくださいっ」
「え?」
充の慌てた様子を見て、住田は不思議そうな顔をした。
(今日の充、なんか違うな?)
住田としては、充と一緒にいられるのは嬉しいが
どうして、こんなに一緒にいたがるんだろう。
すると、急に充は自分の額に手をあてた。
そして、ハァと、ため息をつく。
「充?どうした?」
住田は、心配そうに充のそばに来て、自分と充の額に手をあてた。
「熱は…うん、少し熱いかな?充やっぱり疲れているんだよ。寝なさい」
充をベッドまで連れていき、寝かせると、住田はベッドの横にしゃがんだ。
「充が眠るまで、そばにいるからね」
「はい」
充は、住田の顔を見つめていた。
住田と、少しでも長く、一緒にいたい。
だが、次第に充は眠くなり、眠ってしまった。
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