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(んっ…?もう朝か…?)
ゆっくりと開けた優の目に飛び込んできたのは、どこか見覚えのある風景、ザワザワとした声、懐かしい顔…
(…学校…!)
『ガッターン』
驚いて立ち上がった拍子に椅子が倒れ、大きな音をたててしまった。
「なんだ!森夜!先生の授業で居眠りかぁ?」
その瞬間クラス中がドッと笑いに包まれる。
注意をしたのは担任の桐野だった。クラス中の笑いがまだ消えない中、隣に座っている女の子が静かに声をかけてくる。
「急にどうしたの?」
(ま、真夜!)
楠木真夜、優の同級生だ。
特にクラスでは目立つわけではなかったが当時の優には誰よりも気になる存在だった。
優はボーッと真夜を見つめたまま立ち尽くす。
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