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(キーンコン、カンコーン)
チャイムがなり終わる頃には真夜は席を立って友達とともに教室から出ていってしまった。
(しまったかなぁ?……でも、これ夢だろ?たしか、俺はもう25歳で、さっきまでは家にいて、それから…)
混乱して考えがまとまらない優に後ろから声をかける姿があった。
優よりも少し身長もあり体格のいい男だ。
「優!今日も一緒にゲーセンいこうぜ~!」
若村健次…小学生の頃から家が近所ということもあって一緒になってバカやってた優の親友とも呼べる男だ。
この頃の優と健次といえばクラスのムードメーカー的な存在で、クラスの人気者でもあった。
「あぁ…いいよ!」
頭の中の整理がつかない優はとりあえず様子を見ながら行動しようと決めた。
(…これ夢だよな…。)
そんなことをおもいつつ学校をでる。
当時歩き馴れた 駅までの坂道、途中にある10年後にはあるかさえわからない古い喫茶店、そんな懐かしい風景を横目にくだらない話をしながら歩くとすぐに駅前の商店街がみえてくる。
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