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――ある日の夜、ある家に子供が産まれた……
この日は空には月がなかった…。
「おぎゃー おぎゃー」
「お、産まれたか!…サラマ家を継ぐ子が…!」
と、男が言った。
「ええ、元気のいい男の子ですよ」
こちらは、男の子の母親だろう。
この日、五大貴族サラマ家に男の子が産まれた。
「早速魔力を調べてみよう」
と、父は白く小さい石を出した。
※この石は持たせれば、石の色が魔力の量によって変わる。
色は少ない方から黄→緑→青→赤→黒となっている。
「俺達の子供なら赤位だな」
魔力が高くて当たり前、父はそう思っていた。
「そうですね」
父は子供に石を握らせた。
すると、石は――
――白いままだった。
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