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口を両手で押さえ、悲鳴を無理矢理飲み込みながらバスルームから這い出す。
バスルームを出て戸を閉めると開かないように背中で力いっぱい押さえた。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい……。」
そして涙を流し嗚咽混じりに小さな声で謝り続けた。
恭哉はバスルームから何かが這い出る気配を感じてほっとしていた。
気が抜けてくると自分の軽率な行動に背筋が冷たくなる。
もし、相手が逆上したら拘束された身で何も出来ないのだ。
「あっぶねえ。」
つぶやくと更に気が緩み吐き気と頭痛を思い出してしまう。
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