― 悪魔? いいえ、天使です。 ―

13/17
前へ
/611ページ
次へ
 部下Aの銀がかった浅葱色の髪が風に揺れる。  深紅の瞳が透けるような肌の白さを際立たせ、その真っ直ぐで鋭い眼差しに、視線を合わせてもいないのに射ぬかれてしまった。  あまり凝視している訳にもいかず、慌ててシェルクに目を戻す。  今、唯一の希望の彼の言葉に、シェルクがどんな反応をするのか、うきうきしながら見てみると、さも不愉快だと言わんばかりに顔を顰めていた。 「……煩いな。相手がガキだからって甘いんだよ。レイトスは」
/611ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2867人が本棚に入れています
本棚に追加