― 悪魔? いいえ、天使です。 ―

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 咳ばらいをしてから、もう一度シェルクに向き直る。 「お前に任せておけば、俺の天界での信頼が失墜しかねない。悪いが指揮をとらせてもらうぞ」  返答すら待たずに、一息に言い切ったレイトスの横で、カインがふざけた調子で「おおーっ、かっこいー」とパチパチと手を叩いていた。  ふと、シェルクが反論しないことが不気味に思えて、真上にある彼の顔を見上げると、恐いくらいの笑みを浮かべて声を押し殺して笑っていた。
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