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ぞわっ、と背筋を何かが走り抜ける。
悪寒? 恐怖? いいや、それだけじゃない……
本能的に平伏せざるを得ない圧倒的な存在感。
この威圧感に逆らうだけ無駄だと思い知る。
このとき、私は直感した。
彼こそ、私が探し求めていた存在だと。
「悪いけど……こんな楽しい遊びを譲るわけにはいかないな」
「……戯れ事を。これは遊びではない。巡回途中に遭遇した捕物だ。全てに置いて遊びの要素はひとつもない」
淡々と事実だけを述べるレイトスにつまらなさそうな瞳を向けて、不意に破顔する。
「確かにそうだな。でも……もう遅い」
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