― まあ、犠牲は付き物ですから仕方ありませんよ。 ―

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 ふとセフィード様と目が合うと、言葉もなく互いに頷く。 「……御武運を」  その哀れみを湛えた瞳と硬い声に重々しくもう一度頷き、背を向けた。  そう、シェルクを魔王にするというのは、こういうこと。  魔界も天界も関係なく、そこはかとない恐怖と犠牲を強いられるということ。  さて、このゲートを越えれば悲願達成にまた一歩近付くのですが……いえね、この後のシェルクの反応を思うと足が竦んで竦んで……
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