― まあ、犠牲は付き物ですから仕方ありませんよ。 ―

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「あっ、そうでした! 待ってください、リーゼさ、ぁきゃうっ!」 「っはいぃぃ!?」  神様の声に振り返る間もなく、私の背中に衝撃が走る。  そして、無意識に掴まれるものを探し、手を伸ばした。  私の目の前にあるものなど、ひとつしかないというのに。  あぁ、この世のなんと無情なことか。  神様の手により、心の準備も覚悟も定まらぬままに、私は魔界へと帰還する羽目となった。
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