― 悪魔? いいえ、天使です。 ―

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 会話に聴き入り過ぎて、魔法陣が描かれていくのに気付くのが遅れた。  薄い壁が私の周り覆い世界が淡くぼやけ始める。  嘘、嘘、嘘っ!?  ほんとにヤバい!  任務どころじゃないよっ!  頭を抱えたくても抱えられない。  自分の体すら言うことを聞かないことが、更に絶望感に拍車をかける。 「それじゃあ、帰還しようか」  やけに楽しそうなシェルクのその言葉が大きく頭の中に響き渡り、私の意識はぷつりと途切れた。
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