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髪も肌も真っ白なんだ…
老人?いや、こんな幼い顔した老人いるわけねぇ。
シワもねぇし…
つか、Tシャツ短パンかよっ!!
今冬だぞ…
とりあえず起こすか。
「おい、起きろ」
小さな体をユサユサと揺らす。
真っ白いガキは眉間にシワを寄せ、唸るが目を覚まさない。
「起きろ!っこの糞ガキ!」
自分で言うのもなんだが、短気な俺は激しく揺らしても起きないガキに腹が立って拳を振り上げた。
『その少年に危害を加えたら即刻地獄行きだ』
その瞬間、ジジィの声が頭の中で響いた。
そうだった。
こいつに手ぇ上げたら地獄行きだった。
別にいいかなんて思ってたけど、行くなら天国の方がいいに決まってる。
ちっ、しゃーねーか。
俺は振り上げた拳を静かに下ろした。
「…んぅー…ふあ~…よく寝たー」
どんなに揺らしても起きなかったガキがやっと目を覚ました。
「……………」
横に居た俺に気付いたガキは俺をジーッと見つめた。
め、目が赤い。
なんなんだこのガキ。
こいつ人間か?
「…あなたが…神様が言ってた大翔さん?」
見つめていたガキが話し掛けてきた。
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