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そういうことか。
天国にも地獄にも行けねぇ奴もチャンスがもらえるのか。
しっかし、この世に未練ねぇ…
「大翔さんは?大翔さんの条件は何?」
「俺はお前から大事なことを教わってこいって言われたんだ」
「大事なこと…?」
「ああ。お前なんか知ってるか?」
「…ううん、知らない」
「なんでもいいんだよ。あ、なんか今つくれ。お前の大事なこと」
そうだよ。
暮らしていく中で教わる必要なんかねぇんだ。
今聞いてさっさと天国でゆっくりしてぇしよ。
「そんなこと言われても…」
今すぐには無理か。
じゃあ生きてるうちにやりてぇことやってくるか。
「今できねぇなら俺が出掛けてるうちにつくっとけ」
そう言って俺は側にあったジャケットを羽織り、家を出た。
別に一緒に暮らせと言われただけて行動を共にしろとは言われてねぇしな。
てか、俺一文無しじゃねぇか。
まぁ金はそこらにいる奴から巻き上げるとするか。
俺は近くにいた出勤途中であろうリーマンから金を巻き上げた。
「…さてと」
やっぱ天国行く前にやるっつったらアレしかないっしょ。
俺はタクシーをつかまえ、ある場所に向かった。
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