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説明が終わり、退屈な駆動学(駆動術の使い方とかを学ぶ学問だ)の授業が始まった。
シモン先生はオレたちに背を向け黒板に端正な字を書き連ねている。
DDは相変わらず、聖の肩にもたれかかって寝てる。
聖、アスカは真面目にノートをとっていた。
オレはDDを見習い、貴重な睡眠時間を確保するために、机に突っ伏そうとしたが、アスカに阻まれた。
「…邪魔すんなよ…」
オレが眉を上げてアスカを見ると、アスカは、
「ごめんね。でも今やってるとこ、テスト範囲だよ」
……文句の一つでも言ってやろうと思ったんだけどな…。
眉を下げて、戦っているときとは全く違う穏やかな顔をしてオレの顔を覗き込んできた。
黒い大きな目がオレの目の前に…。
黒髪が揺れるたびになんかいい香りが…。
くそ、やべぇ。
オレは慌てて視線をそらす。
眠い時はめっちゃこわいけど、普段は結構優しいんだよな。
「…くそ…」
オレは小声で毒づいた。顔、熱ぃ。
「授業を聞きなさい。DD、ドラン」
くそぉ、チョークって結構痛ぇんだよ!
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