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「あ~よく寝た!!」
チョークを喰らいまくったDDが爽やかな笑顔をして豪快に笑う。
「今度、Bランクの課外授業(バイト)に行ってみようと思ってるんだけど…」
「へぇ~、バディは誰にするの?」
「どうしよっかな~」
アスカと聖は昼食をつつきながら楽しそうに話してる。
現在、昼休み(めっちゃ時間とんで悪かったなぁ!)。ほとんどの生徒がここ、東校舎にある食堂で、昼食という至福の時間を楽しんでいる。
オレは目の前にある唐揚げ定食に視線を落とした。
正直、アスカがバディに誰を選ぶかはかなり気になる。
てかクラスのほとんどのやつが気になってると思う。
アスカは聖と並んで、結構人気あるからな。
…って、オレ、さっきからこういう話しかしてないな。話を変えよう。
唐揚げ定食でも食べて…ってあれ?
目の前でオレの唐揚げがDDの口の中におさまっていった。
「DD、何食ってんだよ!!」
「何って…唐揚げ!!」
「今すぐかえせよ!全部食いやがって!」
「にゃははは!」
ちくしょ~!
オレの唐揚げ~!
聖は申し訳なさそうな顔で謝ってくれたが、DDはにゃははと不敵に笑う。
アスカはクスクスと笑いながら、自分が食べていた唐揚げ定食をオレの前に置いた。
オレはアスカにお礼を言って唐揚げを一気にかきこんだ。
はぁ~、めっちゃ疲れた…。
昼休みは瞬く間に過ぎ、今は国史(世界史みたいなものだ)の授業中。
今、教壇に立っているのは、シモン先生ではないので本来なら睡眠時間として有効利用させていただくところだが、今日は腹減って眠れねぇ。
アスカに貰った唐揚げも結局DDに食われちまったし。
育ち盛りの男子にはきついんだよな。
ん?
隣のアスカが、ぼ~としている。
珍しいな。
「どうした?」
オレは少し体を傾けて、アスカに小声で話かけた。
「いや、バディ、誰にしようかと思ってさ」
その話か。
「聖と組めば?」
「DDと組んで課外授業(バイト)、行くんだって」
なるほどね。
オレはアスカにその課外授業(バイト)に行く日にちを聞いた。
その日なら、
「じゃあ、オレと行かない?」
「いいの?」
すぐにアスカの雰囲気が明るくなる。
その日空いてるし、誰か他の男子と行かれたら我慢ならないしな。
オレは強く頷く。
と、その時、教室の戸があき、渋い顔をしたシモン先生が入ってきた。
一体、何だ?
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