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ふぁぁ~…
オレはベッドから起き上がり大きな欠伸をした。
ここ、王立駆動術師養成専門学校は全寮制の学校で各クラスごとに寮が用意されている。某魔法学校みたいって言えばわかりやすいか?
オレはすぐにジャージから制服に着替えると、寝起きの悪い同室の親友を叩き起こし、教科書の入ったバックをひっつかんで、部屋を出た。
東校舎にある食堂で朝飯を流し込んで、西校舎の教室にむかって廊下を走った(良い子のみんなは廊下、走るなよ!)。
てか、なんでこうも食堂と教室が離れてんだよ!
オレは悪態をつきながらγクラスの教室の前でなんとかブレーキをかけ、教室の戸を思い切り開いた。
「おはよ~」
「お~す」
「はよ」
いつもの朝の挨拶…よかった…間に合った…。
オレは汗を拭い、湿っぽい自身の銀髪を掻きむしった。
と、その時、机に突っ伏している黒髪のクラスメイトが目に入った。
オレはそいつの隣に座る。
「おはよ」
そいつは眠そうな顔でオレをみて、
「…おはよ…」
と、挨拶を返した。
「どした?元気ねぇじゃん」
「…昨日、夜遅くまでバイトだったんだ…」
「そら、お疲れさん」
「…その口調、ムカつくんだけど…」
黒髪のクラスメイト、アスカ・ケルディンの黒い目がオレを睨む。
いつもは結構元気な方なのに、今日はマジで眠いようだ。
「授業中、寝んなよ」
オレがニヤニヤしながら言うと、アスカは見るからに不機嫌な顔で、言った。
「あんたと一緒にしないで。頭かちわるぞ」
おお~恐っ!
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