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「今日はありがとうございました」
「あ、いや…別に…」
「黒羽丸さん」
「……なんだ?」
「黒羽丸さんは優しいですね」
「…は?」
「…前から思っていたのですけど、組のヒトのことをよく考えていらっしゃいます」
「……そりゃ、組のやつらは大事だからな」
「ですけど、それより仲間思いです」
「…なっ…!?」
「私は黒羽丸さんのそういう所、大好きです!」
「…っ!?」
黒羽丸は顔をボンッと赤くした。
「今日は本当にありがとうございました!それでは…」
そう言って蓮花は部屋へと戻っていった。
それを呆然と見送った黒羽丸。
(……何なんだ、あれは…)
黒羽丸は心臓がこれまでないほどバクバクしていた。
(…あいつ…やはり、おもしろいな…)
黒羽丸は蓮花を思った。
(……優しい、大好き、か…)
黒羽丸はふっと笑うと、自室へ帰っていった。
(礼を言うのは俺のほうだ……久しぶりに楽しませてもらった…笑ったな…)
黒羽丸はそう思いながら、次の仕事の準備をするのだった。
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