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浜辺の石は、大きな船に憧れていました。
「僕もあんな風に、海を泳ぎたいな。」
石は、動かない体に腹をたてていました。
ある日、何人かの少年がやって来て、石投げをしていました。
その石もある少年に、捕まえられ、ドポンと海に落とされました。
「なんだ?どうしたんだ?僕はこれからどこへ行くんだ?」
そう、思っているうちに、きれいな魚やさんごや海藻が、たくさんある海底に着きました。
「きれいなところだな。ここは、天国か?」
魚たちは、いろんな色をしています。
敵から身を守る柄を、している者もあれば、カラフルな者もいます。
さんごは、とてもきれいでした。
石は、自分が灰色でとても無様に想えました。
ここには、ふさわしくないと思いました。
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