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「湿布、マメに交換しろよ」
可愛い額に痛々しい湿布
「食べられるか?」
「大丈夫」
再び箸を持ち、大根を口に入れるのを見てホッとする
「明日、迎えに行くから」
「迎え?」
「そう。真來は俺が送るから」
無反応の真來を見つめる
「嫌なら嫌って言えよ?泊まるぞ?昨日みたいに何もしないなんて思うなよ。明日は抱くから」
誰にも聞かれないように耳元で囁く
みるみるうちに赤く染まる頬を間近で見守る
俺を拒絶するのか受け入れるのか
我ながらズルい聞き方だと思ったが、ちゃんと男だと認識して欲しかった
真來が嫌なら昨日のようにただ抱き締めて眠ってやるつもりだ
黙って固まってる真來
まあ、いきなりだったから考える時間が必要なのかもしれない
今までなら即答で一刀両断だったんだ
俺は少しずつでも真來の心に近づいてる
それが分かっただけでも、今夜は収穫ありだ
悩む真來の小さな頭を子供をあやすみたいにポンポン撫でた
「ほら、はんぺん」
真來は言われるまま、はんぺんを口に入れた
きっと味分かってないだろうな
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