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気づけば夢中でその唇を貪っていた
小さな後頭部を抑え、舌を捩じ込む
逃げる舌を追いかけ、捉えて吸う
「…ふっ…んっ…」
甘い声が漏れた
濡れた舌はタバコの苦みの後、いきなり甘くなる
崩れ落ちそうになる華奢な腰を抱き寄せる
ヤバい
止まらない
ふいに鳴った自分の携帯の音で我に返った
ポケットを探り携帯を出す
ディスプレイを確認してクライアントだと分かる
渋々、唇を離して電話を取った
腰に回した腕はそのままで…
だって、まだ離したくない
最初は大人しく俺の胸に抱き締められていた真來だったが、急に暴れだす
そして、俺の腕から逃げ出した
温もりと柔らかさが消え、焦燥感に胸がツキンと疼いた
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