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「勇者様~。勇者様~。」
少女は、ベットでグウスカグウスカ寝ている少年を起こしに来た。
「勇者様。朝だよ、気持ちいい朝だよ。」
そう言って、少女は部屋のカーテンを開ける。
「…ん…んんん、ククリか。朝、早いな。」
寝坊助勇者様は、さんきゅ と言ってベットから起き上がる。
「私、三つ編みしてくるね。」
と、少女は洗面所に向かった。
「俺も用意するか。」
気合いの一撃を自分に入れて、服を着替えた。
「ククリ~。終わったか~?」
と言いながら洗面所に向かう。
「ま…まだまだだよ。もうちょっと待ってね」
「ほ~い」
少年は洗面所近くの壁に寄りかかり、色々考えていた。
旅の事、グルグルの事…、
(謎は深まるばかり…か。)
「お待たせ、勇者様」
「おっ、きたか。」
少女は手を差し出す。
「ん?これは?」
「今日も頑張ろうの握手!」
少年と少女は握手をする。
しかし、その手はすぐに離さざるえなかった。
「うわぁぁっ」
「きゃぁぁっ」
2人は頭痛に襲われる。
「ゆ…うしゃさまぁ」
「ク、クク…リ、しっかり、しろぉ」
『扉は開かれん』
「なっ…」
「あ…」
「ククリぃ!?」
少女は気絶している。
「くそ!!誰がこんな事を!…あの赤い髪の奴か。絶対に許さない!」
少年の旅の目的がまた一つ増えた。
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