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「…ん…、」
気がつくと俺は霧がかかった場所に立って居た。
「…あれ、なんでこんな所に?…ここ、どこだ?」
俺はとりあえず、頭を整理する事にした。
・俺は寝ていた。
・この場所は知らない。
・どうやって来たかも不明。
そして、色々な仮説が出てくる。
誘拐…?
夢オチ?
それとも気が付かない内に、ここに来てしまった?
それとも、やっぱり夢オチ?
俺は誘拐されたかも!?の仮説を確認するべく、辺りを歩き回った。
…が、霧がかかっているので歩いた感じがしなかった。
俺は次に、ほっぺを摘んでみることにした。
…痛い。
普通に痛かった。
「夢じゃない、っか…。」
「そう。夢じゃない」
「!?」
俺はビックリして声の方を向く。
そこには黒いマントの男が立っていた。
声は渋いから男と判断出来る。顔は見事に隠してあるマント。
これは怪しさ120%だな。
「おっさん、何もんだよ!」
少し警戒して聞く。
『扉が開かれん…』
「はぁ?質問に答えろよ。じじい!」
しかし、男は俺を無視して話を進める。
『選ばれた者達は共鳴しあっている…そろそろ、か…』
男はそう言って去っていった。
俺は理解出来ない言葉に唖然とする。
しかし、すぐ頭を切り替えて男を追いかける。
「くそっ、なんだよ!おい、じじい。まてよ、待てってば!」
俺は追いかけるが、もう男の姿は無かった…。
「選ばれたってなんだよ…。俺もその1人なのかよ…。」
俺は1人、そこに突っ立っていた。
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