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魔法使いは自分の息子の名前を呟き、笑顔を思い浮かべて儚げな笑みを浮かべた。
魔法使いは受け入れたのだ、自分の宿命を。
自分の命と引き換えに、息子の命を救うことをー。
もう、枯れない桜は魔法使いの手で制御することは難しい状態。
無差別に願いを叶え続けている桜の暴走により、不可解な事故が連発して起こっている。
今でも、遠くから最近聞きなれたパトカーのサイレンが聞こえてくる程に。
その音から逃げるように耳を塞ぎ、ますます体を縮める。
この桜の暴走を止める方法は一つだけ。
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