プロローグ~目白警察~

2/14
40人が本棚に入れています
本棚に追加
/54ページ
ゴールデンウィークの初日の銀座の一等地にビルを構える料亭のランチタイム 『伶』は店内の内線の連絡に呼び出しされる 『お母さんどうしたの?今一番忙しい時間なの』 困惑と焦りで荒々しく電話に出る 『あ…ごめん。匡ちゃんが亡くなってるみたい…いや、本人かどうかわかんないんだけどすぐ豊島区の目○警察に行けない?』 『え~無理だょ。今は店抜けらんない。休憩ででいい?』 『そう…でも警察も【検案】とやらで急いでるみたいなの』 『わかった…まずまた後で』 急いで電話を切り お客様の卓に戻り給仕をするが……電話の事が気になって仕方ない…  ……だめだ…身に入らない マネージャーに どうやら身内らしい人間が死体で発見され確認を急いでいる事を言って店を抜けさせてもらった 銀座から…山手線に乗り換えたのか…よく覚えていない 最寄りの駅から 制服の和服のまま警察まで走っていたのは今でも覚えている 総合案内から二階にどうぞと階段を上がり…呼吸を整えた まだ息がハァハァと上がっている
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!