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2009・11月中旬…
早朝…7時前
携帯のバイブが鳴る
『おはよう…今大丈夫か!』
私は世田谷から横浜の現場に向かうため電車を待っていた
『どうした?』
7年付き合って紆余曲折しながら結局は実を結ばなかった 【信行】からであった
『ケンタが死んだ!カッターで首をかっさばいた!どうしよう…』
ケンタは信行の弟で
私のひとつ年下…
信行の声は震え 泣き出してしまいそうだった
『今ケンタどこよ?!』
『家だよ…今【検証】してる…』
『お前これから仕事か?』
『ごめん。今横浜向かうとこだけど…とりあえず仲間を向かわせようか?』
『いや…お前来れないならいい……終わったら来てくれ………オヤジ動揺しててかぁちゃん…熊本の実家だし…』
弱っている声
『わかった!終わったらすぐに行くから 合間見て電話するからごめん!』
~嘘だろ?…
抱えている【お式】の準備をしながら私も落ち着かない
まずは…集中!
無事に仕事を終わらせ
14時過ぎ…
『今全部終わったけど…どうしてる?ケンタはどんな?』
『おふくろも今 九州から戻った…【納棺師】?来て…今処置してる』
『わかった!私も戻って行くから!』
あらゆる想定をし…
道具を持ちケンタの待っ家に向かった
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