二章

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杉「……ん……?」 ……朝? ぐるぐると縛り上げられた俺は、芋虫のように寝転がりながらため息を吐く。 杉「縛りすぎだろ……」 昨日の夜、あの人たちと出会った俺が、引きずられるようにして辿り着いたこの場所。 ーーそれが、[新選組]の本拠地だった。 するとゆっくり襖が開いて、人の良さそうなおじさんが顔を出した。 ?「ああ、目が覚めたかい」 優しそうなその人は井上と名乗った。 井「すまんなあ、こんな扱いで……。今、縄を緩めるから少し待ってくれ」 杉「ありがとな」 井「今朝から幹部連中で、あんたについて話し合ってるんだが………」 井「あんたが何を知っているのか、確かめておきたいってことになってね」 杉「へ~い」
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