不可思議

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『たかこ…あの子見えてないの…?てかあの子はなんなの?』 食い入るようにみつめる。 小さな女の子はたかこをじっと見つめて居た。 「…さん。」 『みんなにも見えてないのかな?』 「…んのさん。」 『ん!?じゃああたし頭おかしくなったとか!?さいあ…』 「菅野さん!」 「はっ はい!!」 大きな声で呼ばれ動転する。 「何をぽーっとしているんですか。教科書36ページ5行目!訳して。」 「は、はい!え、え-と…日本語を使いたかったマイケルは、日本語でいくら?と聞いた…」 「そうですね。ちなみに"覚えたての日本語"よ。まぁいいわ。座って。」 座ってもう一度たかこの方を見た。くすくす笑っている。 『人事だと思って。』 とたかこをにらんだが本当に人事だなと思い直し、また当たらないように授業に集中する事にした。
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