届かぬ声

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どんよりとした曇り空の下、浅葱たち一行は川沿いの一本道を進んでいた。 数分前に例の如く地上に落下し、現状を把握すると、目の前に伸びる道を歩き始めたのである。 「……暗いなぁ。あたし、曇り空って嫌いだよ」 空を見上げた紅葉が、浅葱にくっつきながら言う。 「確かにいつ降ってきてもおかしくないよな」 同じように空を仰いだ大和も眉根を寄せた。 「隊長、こりゃ早めにどっかに入った方がいいんじゃないか?」 「……そうだな。取り敢えず宿でも探すか」 「それじゃあ、あの集落なんてどうですか?」 飛鳥が笑顔で指差す先には、小さな集落がある。 四人はそこへ向かうことにした。
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